色と食の教室 diaria◎

「色」と「食」を通して「頑張らず、楽に生活する」ことをお伝えしています。*このページは以前の活動内容です。現在の活動は「すずきあやのおつまみ薬膳」で紹介しています。

【二十四節気】「芒種」2018

 

みなさま、こんにちは(^o^)/

鈴木綾です!

 

関東地方は6/6に梅雨入りしたそうです。

そして台風5号…。

湿度が高い日が続いてますね〜…

 

さて、二十四節気の考え方では今は「夏」にあてはまり、

前回は「心(しん)」について取り上げたのですが…

 

今回は「脾(ひ)」についてお話しようと思います!

というのも、先日知り合いのかたが、

「綾さん、口内炎が治らない〜!!」と相談してくれたから。

口まわりのトラブルは「脾」と関わりがあります。

そして、脾は湿気と深い関わりがあります。

 

というわけで、中医学口内炎の説明、はじまりはじまり〜(^o^)/

 

まずはいつもの五行相関図。

 

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「長夏(ちょうか)」とは、じめじめと湿度が高い季節のこと。

中国では夏から秋口にかけての台風が発生する時期を指すのだそうですが、

日本では夏前の梅雨の時期もここにあてはまると言えるでしょう。

 

「春は風が吹き、夏は暑く、湿度が高い日が続いたあと、秋は乾燥し、冬は寒い」

というのは四季の自然な気候なのですが、

たとえば「湿度の高い状況にずっといる」など特定の外気にさらされ続けると、

それは「邪(じゃ)」となり、体に影響が出始めます。

 

「体が重い〜…だるい〜…」

「湿疹ができちゃった!」

「あれ、便ゆるいかも?」

こんな症状が出始めたら「湿邪(しつじゃ)」の影響かもしれません。

 

湿気はみなさまご存知の通りべたべたしてますが、それは湿邪もしかり。

体にこの「湿」がたまると、そこにべた〜っといろいろなものがくっつきます。

 

ウイルス、やる気、体に必要な栄養…などなど。

「湿」にくっついて動きにくくなります。

どおりで梅雨の時期は、体の不調が治りにくく、何もする気が起きず、むくみやすくなるわけですね。

 

さて、この湿邪により影響を受ける臓腑は「脾(ひ)」です!

中医学では脾のはたらきは「栄養を全身に運び水分の代謝を行うこと」。

脾に湿気がたまってしまうとこのはたらきが弱ってしまいます。

(湿に栄養がくっついて全身に運ばれない、

 上半身まであげないといけない水分がさらに重くなる)。

雨でびしょびしょになった重い段ボールを階段で5階まで運ぶイメージ、

と言ったらわかりやすいでしょうか。

 

この「脾」の状態は「肌」「口」「唇」にあらわれます。

湿疹や水虫、唇のあれ、口まわりのニキビ、そして最初に登場した口内炎、などです。

 口内炎は体にこもった熱が「もう出なきゃ!」といって外に飛び出したものです。

 

ですので、熱を下げる必要があるのですが…

中医学では熱のとらえかたが2種類あります。

①実熱(じつねつ)…体に余計な熱がたまっている状態。

②虚熱(きょねつ)…水分不足により熱があがっている(水の少ない鍋のような)状態。

 

今回相談をしてくれたかたは、②の虚熱タイプのかたでした。

午後から夜にかけてのシフトのお仕事、そして酒飲み…

はい、 虚熱体質になりそうです!

(なぜかはまたいつか書きますね〜)

 

まず最初に、緑茶、豆腐、キウイ、きゅうりなど手軽にとれる津液を増やす食材をお伝えしましたが、

よくよくお話を聞いてみると、

このかたの一番のポイントは「健脾(けんぴ)」。

春先に引っ越されたのですが、日本での一人暮らしという新しい生活スタイルや、

職場でのストレス、それに伴う食生活の乱れなどで、かなり脾が弱っていそうでした。

(そして、気もめぐっていないようでした)。

(「なぜストレスで脾が弱るのか?」は次回書きますね!)

 

ですので、脾を強くして気をめぐらせる「理気健脾」のお茶を

ブレンドすることにしました。

 

理気健脾の薬膳茶】理気ブレンドのはと麦茶

材料…はと麦(甘淡/涼、脾肺腎、滲湿・健脾)…1パック

   陳皮(ちんぴ、温州みかんの皮を1年以上干したもの)

   (辛苦/温、脾肺、理気・燥湿)…2つまみ

作り方…ポットにいれてお湯を注ぐ。

 

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お茶って簡単〜!!!

彼女にはお茶パックにつめて3袋お渡ししました。

よくなるといいな(>人<)

(ちなみにはと麦には美肌効果もあります)

 

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虚熱の部分など、ご本人には詳しくご説明しましたが、

私の中医薬膳はこんな感じです。

中医学中医薬膳に興味のあるかたはぜひご連絡ください

 

鈴木綾についてはこちら
中医学を用いた体質チェック(薬膳のすすめ)はこちら

 

あ、6/6は芒種でした。

芒種は「種まきをする」時期なのだそう。

 

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次回更新予定は6/21夏至の頃。

一年で一番お昼の時間が長い陽MAXのときです!!

あ〜〜一年早い〜〜〜!

 

 

 

【二十四節気】「小満」2018

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みなさま、こんにちは!

鈴木綾です(^o^)

 

やっと穏やかな5月らしい陽気になりました〜。

体調くずされてないでしょうか??

私は先週風と寒暖差による湿気にやられまして…頭痛がひどかったです。

気をめぐらせるお茶をブレンドしてずっと飲んでました。

みなさまもお気をつけください(>人<)

 

雨水」では、春を五行に当てはめた場合のお話をしましたが、

夏は五行では「火行(かぎょう)」に当てはまります。

(火は燃え盛るイメージから、夏の暑いぎらぎらした感じにつながります)

夏と人体の関係を五行相関図に当てはめてみると…

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↑こんなかんじ。

「心(しん)」のはたらきは、中医学では

①全体に血液を送る

②精神をつかさどる

などがあります。

「心が精神をつかさどる??」と感じられるかもしれませんが、

たしかに、頭まで血がまわらないと意識もぼーっとしますよね。

 

血が足りなければ体のすみずみまで栄養を十分に届けることができませんので、貧血やなんだかぼんやりする…などの症状がでますし、

血が十分にあっても、熱がこもってしまうことで熱中症などの症状としてあらわれる場合もあります。

 

このように、心のトラブルには、「血」が大きく関わっています。

 

そして「心」の状態がどうなっているのかを診るのは「舌」です。

(舌は目と同様毛細血管の集まりで、心経絡とつながっています。経絡についてはまたいつか…)

例えば「ろれつが回らない」などの場合は心にトラブルがあると考えることができます。

 

また、心の液は「汗」。

暑いと体の熱がこもらないように汗として外に熱を逃がします。

(これはイメージしやすいですね!)

 

汗は津液のひとつなのですが、血も津液も気がくっついていないと動くことはできません。

汗として外に津液が出て行く、ということは気も外に一緒に出ていってしまっています。

 

というわけで、夏は出ていった気を補う「補気(ほき)」をする必要があります。

今回は熱をさまして気を補う「清熱補気」の薬膳「豚肉とレタスの炒め物」をご紹介します(^o^)/

 

【清熱補気の薬膳】レタスと豚肉の炒め物(2人分)

材料…レタス(苦甘/涼、肺・肝・脾、清熱、健脾)…2〜3枚くらい

   豚肉(甘鹹/平、脾・胃・腎、滋陰、補気)…200gくらい

   ★ゆずぽん…適当

*食べ物の性味ついてはこちらからご確認ください。

 

作り方

 ①レタスをちぎる。

 ②豚肉と一緒に炒める。

 ③ゆずぽんで味付け。

 

私も作ってみました↓

 

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今回は冷蔵庫にあった食材で適当に作ったので、なんとなくやっつけ感のある献立になってしまいました…。

ごめんなさい…(u_u)

 

味付けをゆずぽんにしたのは、理気(りき、気をめぐらせらること)作用のある柑橘系がはいっているためです。

 

身近な食材を使って自分の体調に合わせたごはんを自分で作れるって幸せだ〜!!

 

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先日、薬膳茶師の資格を取得しまして、今週末に茶材の買い付けに行きます〜!!

次回「芒種」は6/6頃の予定。

献立は薬膳茶にしようかな??(^-^)

 

それではまた〜(^o^)/

 

 

【二十四節気】「立夏」2018

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みなさま、こんにちは!

鈴木綾です。

 

5/5は【二十四節気】「立夏りっか)」でした!

このあたりから夏至に向け、どんどん陽の割合が高く(=お昼の時間が長く)なっていきます。

 

立春」で、津液不足について触れましたが、春の間血や津液を増やすよう、しっかり養生されていたかたは夏を快適に過ごせるでしょう(^o^)/

 

春の間、気持ちのおもむくまま、体を置き去りにして過ごした方は…

血や津液とともに「気」も減り(=「元気」がなくなり)、いわゆる「五月病」にかかっているかたも多いのではないでしょうか(>_<)

 

ちなみに私は春の間も、相変わらず夜型の生活を続けていたため(酒飲みやし)、血も津液も不足気味。

しかし、普段から津液を増やすもの(私の場合は豆乳、ヨーグルト、チーズなど)を意識して取り入れているためか今年の春は目はかすみやまぶたの痙攣はあるものの、いつもより穏やかに過ごせたような気がします。

やはり毎日の積み重ねが大事だな〜と感じました(>_<)

 

さて、中医学では「夏」の定義は「立夏から立秋」の約3ヶ月とされています。

御察しの通り、この3ヶ月の過ごしかたにより、「秋」の体調が決まってきます!

夏の養生は「体にたまった余計な熱を飛ばし」「汗として出てしまった津液を増やし」「気を補う」のが基本なのですが…

 

今週はなぜこんなに寒いんでしょうか…!?!?

天気予報は「3月並みの寒さ」と言っていました。

「5月なんだからこの服装はないでしょ〜」なんて言ってないで、しっかりあたたかくお過ごしください!!

冷えやすいかたは温性(体を温める性質)で理気(気をめぐらせる)作用のある食材、

例えば、玉ねぎ、かじきまぐろ、鮭、ジャスミンティー、ワインなどがおすすめです☆

 

そして、春の養生をさぼってしまった!かたへ。

「滋陰健脾(じいんけんぴ(体液を補充して脾を丈夫にする)」の薬膳「牛肉とほうれん草のれんこんしぐれ煮」をご紹介します(^o^)/

今回から性味(四性五味のどれにあてはまるか)と帰経(どこにはたらきかけるか)、効能も合わせて記載していきます。

(性味と帰経の詳細はこちらからご確認ください

http://suzukiaya.hatenablog.com/entry/2018/05/01/133247 )

 

【滋陰健脾の薬膳】牛肉とほうれん草のれんこんしぐれ煮(2〜3人分)

材料…牛肉(甘/平、脾・胃、補気・健脾・補血)…200gくらい

   ほうれん草(甘/涼、肝・胃・大小腸、補血・滋陰)…2把くらい

   水菜(?/涼、不明、滋陰)…2把くらい

   エリンギ(甘/平、肺・腎、補陰)…2本

   れんこん(甘/平、心・胃・脾、健脾)…5cmくらい

   ★醤油、酒、砂糖それぞれ好きな分量

   (私は大さじ2、2、0.5ぐらいにしてみました。性味その他は省略)

 

作り方

 ①れんこん以外の野菜を適当に切り、牛肉と一緒に鍋に入れる。

 ②200ccくらいの水で煮て、★で味を整える。

 ③れんこんをすりおろして入れ、一煮立ちさせて完成!

 

私も作ってみました↓

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今回は実家で作ったので、家庭感満載です笑

 

「しぐれ煮」といえば大根なのですが、れんこんは火を通すことでとろみもつきますし、脾を丈夫にしてくれます。

風邪ひいたとき、おなかが弱ってるときなどにおかゆの中に入れるのもおすすめ☆

れんこんのしぐれ煮、ぜひ活用してください*(^o^)/*

 

 

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興味を持たれたかた、ぜひご連絡くださいね☆

 

来週は最高気温が30℃くらいまであがる、とのこと。

しっかり養生して夏に備えましょう!!

 

次回「小満」は5/21頃を予定しています☆

お楽しみに(^人^)