色と食の教室 diaria◎

「色」と「食」を通して「頑張らず、楽に生活する」ことをお伝えしています。*このページは以前の活動内容です。現在の活動は「すずきあやのおつまみ薬膳」で紹介しています。

【二十四節気】「夏至」2018

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みなさま、こんにちは!
鈴木綾です(^o^)/

 

とうとう一年で一番お昼の長い日が来てしまいました…!!
そう、夏至です!!
私は一年の中で一番夏至が好きです。
なぜなら暗いのと寒いのがスーパー苦手だから。
19時でも明るーい☆☆☆


夏至の日は曇っていようが、一日中、心の中で空を拝んでいます。

夏至を過ぎたらお昼の時間が短くなっていくんですよね…
自然の摂理なのであたりまえのことなのですが…。

 

さて、今日は前回お伝えしていた「ストレスと脾」についてお話ししようと思います。

まずはいつもの五行相関図↓

 

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「肝」の感情は「怒」でした。
気がうまくめぐらず頭に血が上りやすかったり、水分不足によりバランスをくずすことにより、
怒りやすくなるのはすでにお伝えしたとおりです。

 

では「脾」は?

 

「脾」の感情は「思」です。
これは「思いつめる」「考え込んでしまう」という意味。

みなさんは、このような状態になったら、体の反応はどうなりますか??


私の場合は…
座ったまま考えが堂々巡りして何時間も同じ体勢でいたり、
ため息をついてみたり、胃がきりきりしたり、
というかんじになります。

 

そこで「とりあえず踊ろう」とか、「ビールでも飲むか…」となればよいのですが、
重症な時はそんなこと忘れてしまっています。
(私の趣味は踊ることとお酒を飲むことです!)

 

そうなると、どうなるか。
気がめぐらなくなります。
(中医学では「気を結ぶ」と言います。)

 

それが続くと、脾が弱ってきます。
脾のはたらきは前回お伝えしたとおり「栄養を全身に運び水分の代謝を行うこと」。
これができなくなる、ということですね。

 

すると、体にあらわれてくる症状は…
・下半身がむくみやすくなる。
・手足を中心に重だるさを感じる。
・味覚異常、口が粘る、口が苦い、唇があれる、など口まわりのトラブルが増える。
などがあります。


心(こころ)と体は密接につながっていますので、
考えすぎは脾を弱らせて体はダメージを受けますし、
不摂生により脾が弱くなれば健康な体を作ることができませんので、気持ちもくよくよしてきます。

 

また人間は、自然界に生きていますので、気候の影響も受けます。
長夏に当てはまるのは「湿」。
湿度が高いと脾がダメージを受けやすくなります。

 

そんなわけで、この時期、もともと脾が弱っているかたは、ぜんっぜんやる気がわかず、
おもだるーい、どんよりした日々をお過ごしのことでしょう(u_u)
わー!ストレスたまりそう!!!

 

脾が弱い系のストレスは、こんなふうにぐじぐじねっとりした雰囲気が特徴です。
(「芒種」で「湿」になんでもはりつくよ〜とお伝えしましたね)
突発的な怒りが起こりやすい「肝」タイプのストレスとはこんな風に違いがあります。

 

体にたまった余計な「湿」が出て行けば、心身ともにぐじぐじすることはありません。
というわけで、「脾を強くし湿を飛ばす」という意味の【健脾利湿の薬膳】「茄子と牛肉のいためもの」をご紹介します!!

 

【健脾利湿の薬膳】「茄子と牛肉の炒めもの」(2人分)
材料…茄子(甘/涼、脾・胃・大腸、利水・健脾)…2本

   アスパラガス(苦甘/微涼、肺・脾、補気・利水)…4本

   牛肉(甘/平、脾・胃、補気・健脾)…150gくらい

   *牛肉苦手でしたらひよこ豆(1缶)がおすすめです!

   醤油(鹹/寒、胃・脾・腎、解毒・健脾)…小さじ2くらい


作り方

①材料を切る。

②いためて、醤油、お好みで豆板醤を加える。

 

私も作ってみました↓

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炒めもの多くてすみません(だって、簡単なんです…)。

今回の薬膳は季節柄、体の熱を冷ますように考えましたので、

冷え体質のかたはにんにく、ねぎ、生姜などを足してくださいね(>_<)


私はお酒が好きなので、いつも、どうにもつまみのような薬膳になってしまいます笑
次回はお酒について書こうかな〜!!
(お酒も脾と関わりがあります!!もちろん肝とも)。

 

みなさま、脾を鍛えて、思い悩みすぎず、さっぱりと生きていきましょう!!

脾についてもっと聞きたいよ〜というかたはぜひご連絡ください

 

鈴木綾についてはこちら
中医学を用いた体質チェック(薬膳のすすめ)はこちら

 

次回「小暑」は7/7頃を予定しています。
お楽しみに☆

 

 

【二十四節気】「芒種」2018

 

みなさま、こんにちは(^o^)/

鈴木綾です!

 

関東地方は6/6に梅雨入りしたそうです。

そして台風5号…。

湿度が高い日が続いてますね〜…

 

さて、二十四節気の考え方では今は「夏」にあてはまり、

前回は「心(しん)」について取り上げたのですが…

 

今回は「脾(ひ)」についてお話しようと思います!

というのも、先日知り合いのかたが、

「綾さん、口内炎が治らない〜!!」と相談してくれたから。

口まわりのトラブルは「脾」と関わりがあります。

そして、脾は湿気と深い関わりがあります。

 

というわけで、中医学口内炎の説明、はじまりはじまり〜(^o^)/

 

まずはいつもの五行相関図。

 

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「長夏(ちょうか)」とは、じめじめと湿度が高い季節のこと。

中国では夏から秋口にかけての台風が発生する時期を指すのだそうですが、

日本では夏前の梅雨の時期もここにあてはまると言えるでしょう。

 

「春は風が吹き、夏は暑く、湿度が高い日が続いたあと、秋は乾燥し、冬は寒い」

というのは四季の自然な気候なのですが、

たとえば「湿度の高い状況にずっといる」など特定の外気にさらされ続けると、

それは「邪(じゃ)」となり、体に影響が出始めます。

 

「体が重い〜…だるい〜…」

「湿疹ができちゃった!」

「あれ、便ゆるいかも?」

こんな症状が出始めたら「湿邪(しつじゃ)」の影響かもしれません。

 

湿気はみなさまご存知の通りべたべたしてますが、それは湿邪もしかり。

体にこの「湿」がたまると、そこにべた〜っといろいろなものがくっつきます。

 

ウイルス、やる気、体に必要な栄養…などなど。

「湿」にくっついて動きにくくなります。

どおりで梅雨の時期は、体の不調が治りにくく、何もする気が起きず、むくみやすくなるわけですね。

 

さて、この湿邪により影響を受ける臓腑は「脾(ひ)」です!

中医学では脾のはたらきは「栄養を全身に運び水分の代謝を行うこと」。

脾に湿気がたまってしまうとこのはたらきが弱ってしまいます。

(湿に栄養がくっついて全身に運ばれない、

 上半身まであげないといけない水分がさらに重くなる)。

雨でびしょびしょになった重い段ボールを階段で5階まで運ぶイメージ、

と言ったらわかりやすいでしょうか。

 

この「脾」の状態は「肌」「口」「唇」にあらわれます。

湿疹や水虫、唇のあれ、口まわりのニキビ、そして最初に登場した口内炎、などです。

 口内炎は体にこもった熱が「もう出なきゃ!」といって外に飛び出したものです。

 

ですので、熱を下げる必要があるのですが…

中医学では熱のとらえかたが2種類あります。

①実熱(じつねつ)…体に余計な熱がたまっている状態。

②虚熱(きょねつ)…水分不足により熱があがっている(水の少ない鍋のような)状態。

 

今回相談をしてくれたかたは、②の虚熱タイプのかたでした。

午後から夜にかけてのシフトのお仕事、そして酒飲み…

はい、 虚熱体質になりそうです!

(なぜかはまたいつか書きますね〜)

 

まず最初に、緑茶、豆腐、キウイ、きゅうりなど手軽にとれる津液を増やす食材をお伝えしましたが、

よくよくお話を聞いてみると、

このかたの一番のポイントは「健脾(けんぴ)」。

春先に引っ越されたのですが、日本での一人暮らしという新しい生活スタイルや、

職場でのストレス、それに伴う食生活の乱れなどで、かなり脾が弱っていそうでした。

(そして、気もめぐっていないようでした)。

(「なぜストレスで脾が弱るのか?」は次回書きますね!)

 

ですので、脾を強くして気をめぐらせる「理気健脾」のお茶を

ブレンドすることにしました。

 

理気健脾の薬膳茶】理気ブレンドのはと麦茶

材料…はと麦(甘淡/涼、脾肺腎、滲湿・健脾)…1パック

   陳皮(ちんぴ、温州みかんの皮を1年以上干したもの)

   (辛苦/温、脾肺、理気・燥湿)…2つまみ

作り方…ポットにいれてお湯を注ぐ。

 

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お茶って簡単〜!!!

彼女にはお茶パックにつめて3袋お渡ししました。

よくなるといいな(>人<)

(ちなみにはと麦には美肌効果もあります)

 

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虚熱の部分など、ご本人には詳しくご説明しましたが、

私の中医薬膳はこんな感じです。

中医学中医薬膳に興味のあるかたはぜひご連絡ください

 

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あ、6/6は芒種でした。

芒種は「種まきをする」時期なのだそう。

 

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次回更新予定は6/21夏至の頃。

一年で一番お昼の時間が長い陽MAXのときです!!

あ〜〜一年早い〜〜〜!

 

 

 

【二十四節気】「小満」2018

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みなさま、こんにちは!

鈴木綾です(^o^)

 

やっと穏やかな5月らしい陽気になりました〜。

体調くずされてないでしょうか??

私は先週風と寒暖差による湿気にやられまして…頭痛がひどかったです。

気をめぐらせるお茶をブレンドしてずっと飲んでました。

みなさまもお気をつけください(>人<)

 

雨水」では、春を五行に当てはめた場合のお話をしましたが、

夏は五行では「火行(かぎょう)」に当てはまります。

(火は燃え盛るイメージから、夏の暑いぎらぎらした感じにつながります)

夏と人体の関係を五行相関図に当てはめてみると…

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↑こんなかんじ。

「心(しん)」のはたらきは、中医学では

①全体に血液を送る

②精神をつかさどる

などがあります。

「心が精神をつかさどる??」と感じられるかもしれませんが、

たしかに、頭まで血がまわらないと意識もぼーっとしますよね。

 

血が足りなければ体のすみずみまで栄養を十分に届けることができませんので、貧血やなんだかぼんやりする…などの症状がでますし、

血が十分にあっても、熱がこもってしまうことで熱中症などの症状としてあらわれる場合もあります。

 

このように、心のトラブルには、「血」が大きく関わっています。

 

そして「心」の状態がどうなっているのかを診るのは「舌」です。

(舌は目と同様毛細血管の集まりで、心経絡とつながっています。経絡についてはまたいつか…)

例えば「ろれつが回らない」などの場合は心にトラブルがあると考えることができます。

 

また、心の液は「汗」。

暑いと体の熱がこもらないように汗として外に熱を逃がします。

(これはイメージしやすいですね!)

 

汗は津液のひとつなのですが、血も津液も気がくっついていないと動くことはできません。

汗として外に津液が出て行く、ということは気も外に一緒に出ていってしまっています。

 

というわけで、夏は出ていった気を補う「補気(ほき)」をする必要があります。

今回は熱をさまして気を補う「清熱補気」の薬膳「豚肉とレタスの炒め物」をご紹介します(^o^)/

 

【清熱補気の薬膳】レタスと豚肉の炒め物(2人分)

材料…レタス(苦甘/涼、肺・肝・脾、清熱、健脾)…2〜3枚くらい

   豚肉(甘鹹/平、脾・胃・腎、滋陰、補気)…200gくらい

   ★ゆずぽん…適当

*食べ物の性味ついてはこちらからご確認ください。

 

作り方

 ①レタスをちぎる。

 ②豚肉と一緒に炒める。

 ③ゆずぽんで味付け。

 

私も作ってみました↓

 

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今回は冷蔵庫にあった食材で適当に作ったので、なんとなくやっつけ感のある献立になってしまいました…。

ごめんなさい…(u_u)

 

味付けをゆずぽんにしたのは、理気(りき、気をめぐらせらること)作用のある柑橘系がはいっているためです。

 

身近な食材を使って自分の体調に合わせたごはんを自分で作れるって幸せだ〜!!

 

中医学中医薬膳に興味のあるかたはぜひご連絡ください

 

鈴木綾についてはこちら
中医学を用いた体質チェック(薬膳のすすめ)はこちら

 

先日、薬膳茶師の資格を取得しまして、今週末に茶材の買い付けに行きます〜!!

次回「芒種」は6/6頃の予定。

献立は薬膳茶にしようかな??(^-^)

 

それではまた〜(^o^)/