色と食の教室 diaria◎

「色」と「食」を通して「頑張らず、楽に生活する」ことをお伝えしています。*このページは以前の活動内容です。現在の活動は「すずきあやのおつまみ薬膳」で紹介しています。

【二十四節気】「立夏」2018

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みなさま、こんにちは!

鈴木綾です。

 

5/5は【二十四節気】「立夏りっか)」でした!

このあたりから夏至に向け、どんどん陽の割合が高く(=お昼の時間が長く)なっていきます。

 

立春」で、津液不足について触れましたが、春の間血や津液を増やすよう、しっかり養生されていたかたは夏を快適に過ごせるでしょう(^o^)/

 

春の間、気持ちのおもむくまま、体を置き去りにして過ごした方は…

血や津液とともに「気」も減り(=「元気」がなくなり)、いわゆる「五月病」にかかっているかたも多いのではないでしょうか(>_<)

 

ちなみに私は春の間も、相変わらず夜型の生活を続けていたため(酒飲みやし)、血も津液も不足気味。

しかし、普段から津液を増やすもの(私の場合は豆乳、ヨーグルト、チーズなど)を意識して取り入れているためか今年の春は目はかすみやまぶたの痙攣はあるものの、いつもより穏やかに過ごせたような気がします。

やはり毎日の積み重ねが大事だな〜と感じました(>_<)

 

さて、中医学では「夏」の定義は「立夏から立秋」の約3ヶ月とされています。

御察しの通り、この3ヶ月の過ごしかたにより、「秋」の体調が決まってきます!

夏の養生は「体にたまった余計な熱を飛ばし」「汗として出てしまった津液を増やし」「気を補う」のが基本なのですが…

 

今週はなぜこんなに寒いんでしょうか…!?!?

天気予報は「3月並みの寒さ」と言っていました。

「5月なんだからこの服装はないでしょ〜」なんて言ってないで、しっかりあたたかくお過ごしください!!

冷えやすいかたは温性(体を温める性質)で理気(気をめぐらせる)作用のある食材、

例えば、玉ねぎ、かじきまぐろ、鮭、ジャスミンティー、ワインなどがおすすめです☆

 

そして、春の養生をさぼってしまった!かたへ。

「滋陰健脾(じいんけんぴ(体液を補充して脾を丈夫にする)」の薬膳「牛肉とほうれん草のれんこんしぐれ煮」をご紹介します(^o^)/

今回から性味(四性五味のどれにあてはまるか)と帰経(どこにはたらきかけるか)、効能も合わせて記載していきます。

(性味と帰経の詳細はこちらからご確認ください

http://suzukiaya.hatenablog.com/entry/2018/05/01/133247 )

 

【滋陰健脾の薬膳】牛肉とほうれん草のれんこんしぐれ煮(2〜3人分)

材料…牛肉(甘/平、脾・胃、補気・健脾・補血)…200gくらい

   ほうれん草(甘/涼、肝・胃・大小腸、補血・滋陰)…2把くらい

   水菜(?/涼、不明、滋陰)…2把くらい

   エリンギ(甘/平、肺・腎、補陰)…2本

   れんこん(甘/平、心・胃・脾、健脾)…5cmくらい

   ★醤油、酒、砂糖それぞれ好きな分量

   (私は大さじ2、2、0.5ぐらいにしてみました。性味その他は省略)

 

作り方

 ①れんこん以外の野菜を適当に切り、牛肉と一緒に鍋に入れる。

 ②200ccくらいの水で煮て、★で味を整える。

 ③れんこんをすりおろして入れ、一煮立ちさせて完成!

 

私も作ってみました↓

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今回は実家で作ったので、家庭感満載です笑

 

「しぐれ煮」といえば大根なのですが、れんこんは火を通すことでとろみもつきますし、脾を丈夫にしてくれます。

風邪ひいたとき、おなかが弱ってるときなどにおかゆの中に入れるのもおすすめ☆

れんこんのしぐれ煮、ぜひ活用してください*(^o^)/*

 

 

鈴木綾についてはこちら
中医学を用いた体質チェック(薬膳のすすめ)はこちら

 

興味を持たれたかた、ぜひご連絡くださいね☆

 

来週は最高気温が30℃くらいまであがる、とのこと。

しっかり養生して夏に備えましょう!!

 

次回「小満」は5/21頃を予定しています☆

お楽しみに(^人^)

 

 

 

 

【二十四節気】「穀雨」2018

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みなさま、こんにちは(^o^)
鈴木 綾です!!

4/20は穀雨でした!
「作物の成長のために雨が降る」時期なんだそうです。
私は雨は好きではないですが…
食べることが好きなので、食べ物がおいしく育つための雨なら必要ですね、感謝(>人<)

暦の上ではまもなく「立夏(りっか)」を迎えます。
夏はすぐそこですね〜。

というわけで、今日は「春」のおさらいをしましょう(^o^)/

【陰陽のバランス】
・陽(気)の割合が多くなってくる。
→やる気がわいて外に出たくなってくる。
・必然的に陰(血や津液)の割合が減る。
→体を十分に潤すことができず、乾燥やかゆみが生じる。

【五行のバランス】
・春になり陽(気)の割合が増えることで、木行が活発になる。
→臓腑における木行は「肝」。「肝」のはたらきのひとつは「気をめぐらせる」こと。陰の割合が減っていることでこれがうまくいかなくなり、「目がかゆい」など花粉症の症状が出てくる。
→木行の感情は「怒」。血や津液が足りないため、気が上にあがりやすくなり、ちょっとしたことで怒ったり、ケアレスミスが多くなる。
・木行の味は「酸味」。ひきしめたり固めたりする作用。気が上にのぼり過ぎないようにしたり、体液(鼻水など)が出すぎないようにしたりする。

【春を快適に過ごすポイント】
・血や体液を増やして体の陰陽のバランスを整える(補血滋陰)。
・肝のはたらきを整えて、食物の消化吸収に関わる脾を強くする(平肝健脾)。
・肝の気をめぐらせる(疏肝理気)。

【春を快適に過ごすための食材】
(補血)黒豆、人参、ほうれん草、牛肉、タコ、鯖、など
(滋陰)山芋、アスパラガス、にんじん、豚肉、たまご、など
(平肝)クレソン、セロリ、トマト、穴子、菊花、など
(健脾)穀類、豆類、きゃべつ、など
(理気)三つ葉、金柑、グレープフルーツ、ジャスミン、玫瑰花(バラ)、など

 

外食でも食べるものをきちんと選択することで、自分の体調に合わせたものを取り入れることができます☆

 

例えば…

「時間ないから、お昼はコンビニ!」と考えるショップ店員(花粉症で目がかゆい)。

カップラーメン&菓子パン&カフェオレのチョイスを、
・オムライスのおにぎり(たまご、穀類)

・豚角煮のおにぎり(豚肉、穀類)

・アスパラガスとにんじん入りの野菜ジュース(アスパラガス、にんじん)

に変えるだけで、少しは「滋陰健脾」に近づけることができると思います。

(しかも、総額はそんなに変わらないんじゃないでしょうか??)

 

もちろん、1食これに変えただけで目がかゆいのがおさまるわけではありませんし、

薬膳とは言えないでしょうが、

何もオーガニックな有機野菜をふんだんに取り入れた生薬たっぷりの薬膳を用意できる

経済力や生活環境を持つ人々だけが、健康を手に入れる権利があるわけではありません。

今自分ができることからやってみて、すこやかな毎日を過ごしてまいりましょう(^o^)/

 

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「ここの説明がわかりにくい…」「もう少し詳しく知りたい!」などなど、

疑問、質問、興味を持たれたかた、ぜひご連絡ください

お待ちしています(^人^)


次回「立夏」は5/5頃を予定しています。
お楽しみに!!

 

 

 

【二十四節気】「清明」2018

 

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みなさま、こんにちは(^o^)/

鈴木綾です!

 

4/5は【二十四節気】「清明」でした。

最低気温が少しずつあがってきて、日中との寒暖差が激しくなってきましたね。

先々週、私は風邪をひきまして、

(日中薄着で、夜少し肌寒くなったのをそのままにしてしまった…)

葛根湯のお世話になりました(>_<)

 

みなさまは体調くずされてないでしょうか??

 

今日は、薬膳の一番の醍醐味である「中医営養学」について簡単に書きたいと思います!

「食べ物は身体に対してどうはたらくのか?」っていうお話です(>_<)

 

大きなポイントは2つ。

「四性五味(しせいごみ)」と「帰経(きけい)」です。

なんだか難しそうですが…そんなことはありません(^-^)

 

まず「四性」。

食べ物の4つの性質「寒(かん)・熱(ねつ)・温(おん)・涼(りょう)」を指します。

これは、その食べ物が体に対し、温度的にどのようにはたらきかけるか、ということで、

「寒」「涼」→体の余計な熱をとる

「温」「熱」→冷えを追いやりあたためる

という意味です。

特に温度を動かさないようなものは「平(へい)」という性質になります。

 

次に「五味」。

これは「酸(さん)・苦(く)・甘(かん)・辛(しん)・鹹(かん、塩辛いという意味)」の5つの味のことで、食べ物が体をどうするかを指します。

(普段使っている「人間の味覚」とはとらえかたが違いますね)

・酸味→引き締めたり、固めたりする。

・苦味→排泄など、外に出す。

・甘味→補ったり、穏やかにする。

・辛味→外に発散させ、めぐらせる。

・鹹味→しこりなどかたまりを軟らかくする。

 

そして「帰経」。

これは「四性五味」が具体的に臓腑のどこに働きかけるかを表します。

ちなみに…

臓(いつも気血で満たされているもの)→肝・心・脾・肺・腎

腑(体の中でパイプの役割をしているもの)→胆・小腸・胃・大腸・膀胱

です。

 

五味と帰経を五行相関図であらわすと、こんな感じになります↓

 

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では、今までのメニューに「四性五味」「帰経」を当てはめてみましょう(^o^)/

 

例えば「雨水」で登場の「肝の機能を正常にし、免疫力を高める」方法のひとつ、「平肝健脾(へいかんけんぴ)」の薬膳「健脾ブレンドの菊花茶」。

 

材料の1つである「菊花」の四性五味と帰経は「辛甘苦/微寒、肺肝」とあらわすことができます。

体の余計な熱をとりながら(微寒)、肺や肝に対し穏やかに(甘)気を発散させたり(辛)、尿などで不要なものを外に出す(苦)力がある、という見方をします。

これは「平肝(肝の機能を正常にする)」の一つです。

 

「菊花茶」は花粉症のお茶として有名ですが、体の熱をとる性質が強いです。

私はもともと脾が弱いのと(脾のはたらきについてはまた書きますね〜)、

冷え性のため、脾を強くして(健脾)気をめぐらせ、体を温める茶葉や生薬をブレンドさせました。

 

それが菊花(辛甘苦/微寒、肺肝)以外の以下の材料、

ジャスミン茶(辛甘/温、心脾肝)

・大棗(甘/温、脾胃)

・枸杞子(甘/平、肝腎肺)

・乾姜(辛/熱、脾胃心肺)

です。

 

このブレンド茶を、まず「四性」で考えてみましょう。

寒ーー、涼ー、平0、温+、熱++ととらえると、

菊花ーー、ジャスミン茶+、大棗+、枸杞子0、乾姜++となり、

全体的に温性のお茶であることがわかります。

 

次に「五味」をみてみましょう!

全体的に「甘」なので、気血を補ったり、穏やかに作用します。

「辛」の作用もあるので、外に発散する力もあります。

 

そして「帰経」。

いろいろな帰経がありますが、全体的には「肝」「脾」「肺」にはたらきかける性質が強いです。

 

ちなみに私は菊花だけで飲むと、頭と目はとてもすっきりしますが、鼻水はあまり止まりません…。

(個人差があるので、全てのかたに当てはまるわけではないです)

しかし、このように他の食べ物(今回はお茶でしたが)を組み合わせることで、自分の体質にあったものを簡単に取り入れることができます!!

 正しく組み合わせることで、「花粉症にはこの薬!◯◯という成分が◇◇に効いて…」という市販薬を飲んで「鼻水とまったけどのどが乾燥する…」というようなこともありません(^o^)

 

1つ知ると他に応用がきくので(このブレンド茶はお酒を飲んだ次の日にもよいです)、

中医学の「四性五味」「帰経」の考え方、「全体をみてバランスをとる」というものの見方は、めんどくさがりでざっくりな性格の私にあってるなあ…と感じています。

 

説明が長くなりましたが、とにかく食べることが大好きです(^o^)/

「食べることに関して熱く語り合いたい!!」

というかた、シンプルに興味のあるかた、

ぜひご連絡ください

お待ちしています(^人^)

 

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中医学を用いた体質チェック(薬膳のすすめ)はこちら

 

次回【二十四節気】「穀雨」は4月20日頃を予定しています。

お楽しみに!!